ブログでむくみについて書いた記事が多数あり、ホームページでまとめました。
今回は
歪みや筋肉のコリによる神経や血管の圧迫でおこる痛みやむくみの理由について
なんで痛みがでるのか?それは
脳が痛いと感じる体になっているためです。
それは、
「これ以上体を悪くしてはいけません。」
という脳からの危険信号でもあります。
コリや歪みが原因の場合
①血流やリンパの流れが悪い。
②神経を刺激している。
この2つが原因で体に痛みがでます。
具体的に、筋肉や血管の図を用いて説明していきます。
骨格の歪みや筋肉のコリによる神経や血管の圧迫でおこる痛みやむくみの理由。
下の図は毛細血管を除いた主要な全身の血管図です。
血液は心臓から送り出されて肺で酸素を補給してから、全身をめぐってまた心臓へ戻ります。
この心臓から送り出された血液の通り道である血管が筋肉や歪みで圧迫されると血の流れが悪くなり痛みやむくみの原因となります。
図:wikipediaより
例えば下図を参考に胸郭出口症候群という症状を例に説明します。
この症状は心臓から腕に向かう神経や血管が斜角筋と小胸筋という筋肉で圧迫されると腕や肩の痛みやしびれなどにつながります。
黄色:神経
赤色:動脈
青色:静脈
茶色:筋肉 上(斜角筋) 下(小胸筋)
図:日本整形外科学会
日頃の生活習慣の不良があると、この胸郭出口症候群のように、筋肉があるすべてのところでコリや歪みによって血管や神経が圧迫されます。
どの筋肉がコルかは人によって様々で痛む場所も人それぞれです。
「むくみの理由」
むくみは静脈の流れが悪いと血管から血漿という液が染み出しすぎたり、神経や血管が圧迫される理由と同じようにリンパ管が圧迫されると染み出した液が心臓へ戻れないために腫れぼったくなります。
なぜ静脈から染み出すのか?
血流が悪いからという理由で染み出しているわけではなく、それは普段から細胞へ栄養を補給するために染み出しています。
細胞への栄養補給はひとつひとつの細胞に血管がつながって栄養をおくるのではなく、血管から染み出した組織液(血漿成分)が各細胞へ栄養を送っています。
下の図は動脈から静脈へ切り替わる毛細血管の図です。
動脈管(赤)の最後が静脈管(青)へと切り替わるのですが、このような毛細血管から組織液は染み出して細胞へ栄養を補給します。
また、組織液は細胞から老廃物を受け取り、リンパ管や静脈へ戻され心臓へと向かいます。
図:Qlifeより
上の図はリンパ管も含まれていてわかりずらいですが、下の図のように血管は動脈から静脈へと血管の末端で切り替わります。
図:wikipediaより
下の図は主要なリンパ管ですが、血管と同じようにリンパ管も全身へ行きわたっています。
リンパ管で集められた組織液はリンパ節へ向かい、そこから心臓へと向かっていきます。
リンパの役割は、体の中に入ってきた悪いものを攻撃したり、むくみの調節です。
gooヘルスケアより
なので、リンパの流れが悪くなるということは体の中に入ってきた悪いものも流れにくいということです。
つまり、悪いものが体の中に貯まっていくわけです。
リンパや血液の流れがスムーズに流れれば悪いものも流されて浄化されるので痛みもでにくいのですが、このように流れを妨げられると悪いものが貯まるので痛みがでやすい体になります。
生活習慣病には運動が良いという理由は、これらが改善できるからです。
運動をすると筋肉が動かされますが、筋肉が動くと心臓の働きが活発になって体の隅々まで血液が行きわたるのはもちろんのこと、静脈やリンパの流れは筋肉が動くことで補助されるので悪い物が流されるからです。
筋肉の過剰収縮による痛み。
図:渡り弓より
何か重いものを持ったり力を入れると筋肉は収縮します。
筋肉のコリはこの収縮した状態が元に戻りきれていない状態です。
筋肉はよくゴムに例えられますが、ゴムと同じように伸びれば伸びるほど力が出ます。
コリは筋肉が古くなったゴムと同じように硬くなって伸びない状況です。
無理に伸ばすと切れる恐れもあります。
スポーツ選手が肉離れを起こすのは、疲労が抜ききれず筋肉が硬いのに無理に動かす為に筋肉が切れてしまいます。
想像してほしいのですが、ずっと力を入れっぱなしだと疲れたり、筋肉が痛くなりませんか?
例えば、たくさん買い物をして、その荷物をずっと持ちっぱなしだと手が痛くなって荷物を持ちかえたりしますよね?
ですが、コリだと荷物のように持ちかえたりすることはできません。
ずっと持ちっぱなしの状態です。
荷物を捨ててしまえばいいのですが、慢性的になると簡単には捨てきれません。
それは長年大事に持っていたものを捨てられないのと似ています。
慢性的なコリはからんだ紐を少しずつひも解くように時間が必要です。
おまけ
下の図は脳から内臓へ向かっている脊髄神経です。
自律神経の交感神経や副交感神経の系統を表しています。
家庭の医学大辞典より
背骨の歪みがひどくなるとヘルニアになりますが、筋肉が痛くなるだけではなく、脊髄神経は内臓にも向かっているため内臓の機能低下する恐れもあるので痛いのを我慢すればいいから大丈夫とは言えなかったりします。
油断は禁物です。